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更新日:2016年11月7日

清掃工場の今昔~第4回練馬清掃工場(後編)~

練馬3代目

平成4年9月プラント更新した練馬清掃工場(3代目)

シリーズ第4回目は練馬清掃工場です。今回は後編として、3代目清掃工場、現在の4代目清掃工場について紹介します。

2代目清掃工場は、稼働開始から約20年が経過して、プラント主要設備機器の老朽化がすすみ、補修に要する費用も年々増加してきたため、焼却能力の回復と安定操業の維持を目的として、大規模改修することとなりました。
調査を行った結果、建物は一部構造補強することにより継続して使用できることが確認されたことから、建物は既存使用し、内部のプラント機器を全面更新する計画となりました。
しかも、東京都区部のごみ量が昭和60年から63年にかけて約100万tも増加するという異常事態のなかで、焼却能力の不足が深刻となったことから、1炉ずつ稼働しながら全面改修工事を進める方策がとられました。
工事は、約105億5,000万円をかけて平成元年(1989)10月に着工し、3年10月に一部しゅん工、4年9月に完了しました。
3代目練馬清掃工場は、基本的には既設設備の更新でしたが、可能な限り、新設工場に適用されているコンピュータシステム、インバータ制御等最新の技術をとり入れるよう配慮されました。また、建物についても耐震補強工事、外壁仕上げ、内装仕上げの更新が行われました。
敷地面積は約1万4,700平方メートルで変化はありませんが、危険物屋内貯蔵所や塩化水素除去設備棟の移設、あるいは、ばっ気処理施設の撤去等により、搬入路の改善が図られました。
施設規模は、焼却能力600t/日(300t/日×2基)で、焼却炉は川崎重工サン型ストーカ炉が設置されました。
改修後の練馬清掃工場の特色のひとつとして、無触媒脱硝と触媒脱硝の併用方式があげられます。窒素酸化物の除去については、改修とはいえ、新設基準値が適用され、さらに、東京都環境保全局(当時)から新設基準値を30%削減するよう要請を受けました。尿素水炉内噴霧による無触媒脱硝では対応不可能であり、また、触媒脱硝設備を設置するには必要な設置スペースが十分とれない、という厳しい条件下にあって、無触媒脱硝と触媒脱硝の併用方式が考案され、採用されました。
また、3代目練馬清掃工場の施工方式は、単に設備機器が大幅に更新されたことにとどまらず、操業を継続しながら全面改修が実現された点で、また、建物を存続させつつ、施設の大幅な延命化がはかられた点で、特徴的な工場となりました。改修工事を通じて得られた実績と蓄積された技術は、その後の清掃工場の更新についての考え方に、大きな影響を及ぼすこととなりました。

練馬現在

平成27年11月にしゅん工した現在の練馬清掃工場(4代目)

東京二十三区清掃一部事務組合(以下、「清掃一組」という。)の一般廃棄物処理基本計画では、循環型ごみ処理システムの推進に向け、効率的で安定した中間処理体制を確保するため、計画的な施設整備を行っています。現在の4代目練馬清掃工場は、この計画に基づき、3代目である練馬清掃工場を解体し、その跡地に新工場を建設しました。工事期間は、平成22年12月から平成27年11月のしゅん工まで約4年11か月を要しました。
焼却方式は全連続燃焼式火格子焼却炉、焼却能力は500t/日(250t/日×2基)、地上6階・地下4階、煙突の高さは約100mとなっています。
建物は、敷地周辺の街並みに調和するように工場の沿道、壁面、屋上、煙突を緑化し、これらが視覚的に周辺環境と一体感を創出する緑化空間を形成しています。外観は、工場の周辺環境に溶け込むアースカラーを基調とし、清潔感を演出しています。また、効率的な機器配置と設備機器を地下約22mに収めた半地下化構造により、建物の高さを約24mに抑え、周辺環境への圧迫感の低減を図っています。
設備については、最新鋭の火格子(ストーカ)式焼却炉の自動燃焼制御により、ごみの完全燃焼を実現し、焼却によって発生する排ガス中のダイオキシン類などを抑制すると同時に、最新技術による優れた処理により有害物質を除去しています。
また、具体的な最新技術として、ろ過式集じん器の前段に設置する減温塔を不要とした低温エコノマイザや、ろ過式集じん器を通過した排ガスの一部を焼却炉の燃焼空気として用いる排ガス再循環システムの採用により、熱エネルギーの回収と排ガスの排出量削減に努めています。また、清掃一組として、初めて水冷式の火格子を採用し、火格子の長寿命化と交換費用の削減を図っています。
さらに、ボイラの高温・高圧化により高効率発電を実現しています。蒸気は蒸気タービン発電機で効率よく電力に変換され、工場内で使用するとともに、余剰電力は電気事業者に売却しています。タービン発電機の定格出力は旧工場の約12倍で1万8700kWです。屋上には太陽光パネルを230枚設置し、出力は約60kWとなっています。また、天窓から自然の光を取り入れることで、ごみバンカや炉室の昼間の照明を補うなど、積極的に自然エネルギーも活用しています。

3代目練馬清掃工場の参考文献:「東京都清掃事業百年史」より

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